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雨の上がったばかりのアラブ世界研究所。
雨の上がったばかりの蒼い蒼いパリ。
この建物正面の壁一面は、
アナログカメラのシャッターのような形の大小の窓でできている。
この窓は、外の光の明るさに感応して、その“絞り”が変化する。
同じ階でも“絞られている”窓と“絞られていない”窓がある。
晴れた日には、“絞り”の加減によって
窓の内側の廊下に、イスラムの柱のような影が並ぶこともある。
うつろう光を感じとりながら、うつろう光と影をつくり出す。
だけど、夢のように感じるのは、うつろう光と影ではなくて、
その向こうに見えるパリの街だったりする。
蒼く消えてしまいそうなパリの街だったりする。
BEAUTIFUL WORLD
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by ayu_transit
| 2007-04-18 02:25
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