BEAUTIFUL WORLD.

Climetiere du Pere Lachaise,paris,france 9:00am

b0073798_23305421.jpg


冬のヨーロッパへゆく。
冬のパリにゆく。
ペール・ラシューズ墓地にゆく。

ロッシーニ、モリエール、ドーテ、マリー・ローランサン、
エディット・ピアフ、オスカー・ワイルド、アポリネール、
マルセル・プルースト、ドラクロア、バルザック、
モディリアニ、イヴ・モンタン、マリア・カラス、ジム・モリソンが眠る、
きわめて魂の密度の濃い場所に、分け入ってゆく。

パリコミューンの時、蜂起した市民が追いつめられ、
立てこもり、行き止まりの壁で全員が虐殺された
ペール・ラシューズ墓地に、分け入ってゆく。

冬の冷気に磨かれた美しい朝の日射しと
生い茂る樹々と静寂の中を、分け入ってゆく。
起伏の多い歩きづらい石畳をゆく。

ショパンのお墓にたどりつく。
ショパンの心臓は、ここにはなくて、ワルシャワにある。
心臓のないショパンが眠る前に立つ。
彼の身体の心臓のあった場所には、
それでも、いまでも、数々の旋律が響き合っているように感じる。
響き合うショパンの旋律の中へ入ってゆく。


ふと、靴が汚れているのに気づく。
靴の裏には、近道したときについた泥が付いている。

この靴は、できればもう洗いたくないな、と思う。

だって、パリのペール・ラシューズで汚れた靴なんだから。







BEAUTIFUL WORLD
by ayu_transit | 2007-02-18 23:24