BEAUTIFUL WORLD.

Cathédrale Notre-Dame de Paris,paris,france 17:00

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12月のパリ、
バラ窓のある教会で、厳粛なともしびを見ながら、
自分が子供の頃のクリスマスのことを思い出す。


サンタクロースは、完璧に信じていた。

小学校に上がるまで、事情があって、両親と離れて暮らしていた。
最近、南アルプス市という名前になった、山梨の山のふもとの町で
おばあちゃんとおじいちゃんと暮らしていた。
おばあちゃんは、おもしろくて、やさしくて、
最高だったから、毎日楽しかった。

神奈川に住む共稼ぎの両親は、ほぼ一週間おきに、週末、仕事が終わると、
父が運転するクルマで会いに来てくれた。

中央高速もなかったから、神奈川の家から、箱根の山を越えて、
山梨の家まで着くのに、最低でも片道4時間はかかったと思う。
当時は、まだ、週休一日だったから、
両親は、かなりハードだったんじゃないかな。

毎年、クリスマスは、翌朝になると、欲しいと言っていたものが
枕もとに置いてあった。

ある年、目覚めると、希望したものと違うものが、
枕もとに置いてあったので、東京で働く母に電話で抗議した。
母は、
「あれね、こっちのプレゼントの方がいいと思ったから
サンタさんと話して変えてもらったの」
とこともなげに言うので、ふうん、と納得した。
寒い山のふもとで暮らしていたその頃、
東京は、サンタもいるし、
なんでも出来る場所なんだろうなあ、と思っていた。

後で考えると、
両親は、毎年、クリスマスの日の夜、平日でも雨でも雪でも、
神奈川からクルマで箱根の山を越えて最低4時間かけてやってきて、
枕もとにプレゼントを置いて、
すぐに、また、最低4時間かけて帰っていったのだろう。
次の日、眠かっただろうなあ。。

だから、サンタクロースはいるか、いないか、という以前に、
両親が、サンタクロースだった。
そして、サンタクロースには申し訳ないが、
サンタがいても、いなくても
両親がいるからそれでよかったんだと思う。


濃厚な祈りに満ちているバラ窓の教会で、
信仰心の薄い自分についても考える。

でも、どう考えても、
神様を強く信じていなくても、
自分のクリスマスには、
とりかえのきかない思い出がつまっているから、
今でも、クリスマスが大好き、と、
胸をはって言える。







BEAUTIFUL WORLD
by ayu_transit | 2006-12-24 04:03