BEAUTIFUL WORLD.

bagatelle,bois de boulogne,paris,france 17:30pm

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海外に行って、ただ、ああ楽しかった、なんて
思ったことは1度もない。

景色、空気、気候、
人、言葉、生活、
質感、造形、配色、光、
歴史、思想、宗教、
坂のこう配、石畳の歩きづらさ、
かえす波が小石をつれてゆく音、
冬の朝の通りにただようカフェやバールからの匂い、
赤道に近い場所の洗練、
ダンスの切れ味、音楽の本気のグルーブ、
その場所の食べ物や飲み物の本気の味覚、
画家の、音楽家の、建築家の、革命家の余韻。。

そんな「異物」が、
冷たい棘のように刺さってしまうから。

そして、
それで、キミは何者なの?
それで、キミは何ができるの?
なんて聞かれてる気がするから。

「ただ楽しい」わけがない。
でも、また飛行機に乗るのは、
たぶんその棘の痛さを渇望しているからかもしれない。


パリ、ブローニュの森の奥深く、
バガテル公園、
たちまち雲がきれて、色鮮やかな西日が
バラ園の無数のバラを浮かび上がらせる。

無数の棘が、
なにかにつけてなまけようとし、
守りに入ろうとする身体に、
深く、冷たく刺さってゆく。





BEAUTIFUL WORLD
by ayu_transit | 2006-10-28 15:49