BEAUTIFUL WORLD.

nazare,portugal 17:30pm





ナザレ。

町の名前は、修道士がエルサレムのナザレから
マリア像をはるばるもって来たことに由来する。


陸がつきる西のはずれの海辺の街。
白い白い路地。


たちまち空が暗くなり、冷たい風と雨。


さっきまで、店先に出ておしゃべりしてた地元のひとも、
ナザレの民族衣装のおばあちゃん達も、
バスでのりつけた観光客も、みんなどこかに
ひっこんでしまった。


折りたたみ傘は一本。
雨だし、風だし、寒いし、
雨にぬれた石畳はすべりそうなので、
妻と、おたがいにしがみつくように、
そろりそろりとがらんとした白い路地を進む。


大陸の西のはずれで、言葉もろくにわからず、
雨と風にこごえて、なんだか、
世界から見捨てられてしまった
小さな兄弟みたいな
しんみりした気分になる。


やがて雨があがり、どこからか、
ひとの音がしはじめ、生活の音がしはじめる。


夕方の雨のあと、白い路地の向こうから
光が射しはじめ、雨に洗われた路面が輝く。

それだけで、とても美しい。










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BEAUTILFUL WORLD
by ayu_transit | 2009-03-12 21:35