BEAUTIFUL WORLD.

Etoile,nagoya,japan 11:30am

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駅を出るとのんびり大きな坂がのびていて、
それをゆっくり登る。

しまうま、という名前の本屋さんをとおりすぎる。
屋上でフランスの旗がはためくたてものが見えてくる。

そのたてものに、焦げ茶色の本棚の絵本屋さんがある。



店主さんはチャクラに詳しい。


焦げ茶色の本棚は、絵本の表紙がひきたつように。

飾り棚は、絵本の表紙をならべくたくさん見せられるように。


帰りしな、店主さんがわたしのために
絵本を3冊選んでくれる。


夢のようだ、と思う。





BEAUTILFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-06-17 01:15

Auvers-sur-Oise,france 10:30am

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画家は、この町の5月の光が好きすぎて、
この町の光につつまれたきわめて平穏な教会が好きすぎて、
教会の絵をゆがめてしまったのかな、と思いました。

ちょうど、好きすぎて、相手のほっぺたを
つねってしまうみたいに。







BEAUTILFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-05-28 04:36

Auvers-sur-Oise,france 10:00am

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オーヴェル・シュル・オワーズについた日は、
すずらんの日だった。


昔の自分に言ってあげたい。


いつか、オーヴェル・シュル・オワーズのひとたちが、
光り輝く緑の中で、すずらんを並べて、待っててくれるんだぜ、って。







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# by ayu_transit | 2009-05-26 08:01

obidos,portugal,7:00am

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はるかポルトガルのオビドスっていう街、
朝早くの散歩の途中、
誰も通らない路地で、少し壁と話す。



壁って大好き。



いちばんはじめに惹かれたのは、
ローマの紀元前の壁に、
エンポリオ・アルマーニの最新のポスターが
貼られているのを見たとき。
なんてかっこいいんだろうと思った。




キューバの革命の弾丸が打ち込まれた
カリブの色彩の壁、




スペイン、セビリアのユダヤ人街の
山吹色の壁は、ほんとに味わい深くて
身悶えするほどだった。




メキシコでは、ピンクの壁、黄色の壁、
うれしくて壁の写真ばかり撮ってた。
絶妙ににごりが入っていて、
極彩色でないところがい〜んだよなあ。




プロバンス、リュベロン地方のルシオン
っていう街の赤褐色の壁も緑のつたが映えてよかった。




結局、壁は、その土地の土や風土が感じられるから
好きなのかな。
そして、言葉でない言葉で過ぎてきた歴史を
言葉少なに語ってくれるから。



オビドスっていう町は、谷間の真珠と呼ばれていて、
その美しさのあまり、
国王が、奥さんにプレゼントした町。



くぅ〜、粋だね、その国王。。(←誰口調?)




そのプレゼントした国王以来、この町は、
ずっと王妃の直轄地になった。
つまりずっとプレゼントの町。。




長い時間が過ぎる中で、いろんなことがあった。




アルファンソ5世は、わずか10歳で
この町で結婚式をあげた。
相手は8歳のいとこイザベル。




たぶん、すんごく好きだったからかね。。




広場にある柱には、漁師の網の模様が刻まれている。
それは、テージョ川で水死した王子を引き上げた網の模様。
王妃の哀しみ。





いろいろな時間の堆積を、
壁に向かいあって、言葉でない言葉で話す。
イザベルの結婚式の日のこととか、
王子を亡くした王妃のこととか、
最初に町をプレゼントされた日の朝のこととか。。



朝早くの散歩の途中、
誰も通らないオビドスの路地で。







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# by ayu_transit | 2009-05-22 01:42

not simple.

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not simpleという
マンガの最後の方で、

女のひとが、年下の男の子に言う。

「真っ白ね。純真って言うのかしら。
でも子供のそれとは違って、
どこかつかみどころがない感じ。
ただ単純なだけじゃないんだわ。」





パリでゆきさんに会った。

シェイクスピア・アンド・カンパニーの前で、
ゆきさんは、アルパカ10%のマフラーを巻いて
待ていてくれた。


カフェでお昼を食べた。
カフェには、それぞれのテーブルの上に
バラの花びらが落としてあった。
ポルトガルからパリに着いたんだな、と思った。


ゆきさんは、「ひとの血」というカクテルを頼んでた。
カクテルは、試験管みたいなのに入っていて
花火と一緒に運ばれてきた。


手を振って別れた後、
夕方の光がとてもきれいだったので、
その光に誘われるように、写真を撮りながら
しばらく無意識にてくてく歩いた。

ゆきさんに会った直後のひとの余韻と
フランスの光に包まれて、無意識にてくてく歩くのは、
なんだか特別な時間だった。


セーヌに出ると、シテ島の家々を
3月の夕日がきれいに照らしていた。









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# by ayu_transit | 2009-04-10 06:47

Electorico,Lisbon

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リスボンの市電の中で、
おじいさんの写真を撮ってから気づいた。


このおじいさん、
(母方の亡くなった)おじいちゃんに
似てる。


いま、まじまじと写真を見てみても、ほんとに似ていると思う。
どことどこが似ている、というより、
似てないところを探すのが難しい。



**********************



何度かここにも書いているけど、
わたしは、小学生になるまで、
両親とは離れて、
山梨の母方の祖父母と一緒に暮らしていた。


いまでもよく覚えているのは、
わたしがおばあちゃんと幼稚園の迎えの
バスの乗り場へ出掛けていくとき、
必ず、おじいちゃんが「気をつけてね」って言うこと。


おじいちゃんは、着物に絵を描く仕事をしていて、
その仕事部屋が玄関に面していた。
「いってきまーす」というと、
ガラス戸の閉まった仕事部屋から、
「気をつけてね」という声だけ聞こえた。



子供心に気になって、家を出てから、
おばあちゃんに、聞いたことがある。

「どうして、おじいちゃんは、
いってらっしゃい、じゃなくて、
気をつけて、なの?」




いまでは、なぜ、そう言うのか、
とてもよくわかる。




**********************



おじいちゃんに赤紙が来て、みんなでバンザイをして、
戦場に行く日の写真を見たことがある。
まだ赤子だった母がおばあちゃんに抱かれている。

あることがあって、おじいちゃんは、
山梨の山の中腹で、兵役を免除する許可が突然出て、
家に帰ってきた。

だから、戦場へ行き、戦死していれば、
わたしのいとこたちは、誰一人生まれなかったことになる。

おばあちゃんの弟は赤紙が来て、招集され、
そして、帰ってこなかった。




祖父母の子供達(母達)が大きくなったある日、
長男がバイクの事故で亡くなった。




今日出掛けて、無事に帰ってこられる完全な保障というのは、
まったくない。

だから、おじいちゃんは「気をつけてね」
と言っていたような気がする。

それは、わりと最近になって身にしみてわかった。


**********************


ある日、私が大学生のころ、母が足の大けがをして、
障害者手帖を持つようになった。

ある日、私の前のクルマが急に車線変更してきて、
わたしは反射的に、ハンドルをきって
わたしのクルマは大破した。


(まあ、列記すると暗い感じだけど、わたし、
イタリアで結婚式あげたり、同僚がじっくり味見して
選んでくれた蜂蜜もらったりしており、
まあ、人生は甘辛、ですかね。。)




最近は、朝、先に出掛ける妻を玄関まで見送り、
「気をつけてね」と
どうしても言わずにはいられない。


無事に帰ってこられるとは限らない。
「気をつけてね」というのは、
祈るような言葉だと、最近特に思う。



**********************




そんな言葉を毎朝かけてくれた
おじいちゃんにすごく似たひとを
リスボンの市電の中で見かけて、
なんだか、ちょっとほっとした。


とても穏やかに暮らしている様子なので。



もしかしたら、リスボンは、死んだあとに
暮らす街なのかもしれない。



直行便はないし、セビリアとかモロッコとか
近いわりに、妙に気候はいいし、
市電は妙にアンティークだし、
ひとは妙にやさしいし(ほんとに)、
EUなのに、お腹にやさしい魚料理がたくさんあるし、
なんかいろいろ妙なので、
そういう(死後の)街だと思えば、いろいろ合点がいく。


そんないいところで暮らしてるんなら、
おじいちゃん、よかったじゃん、って感じ。

別に話しかけようとは思わない。
改めて話すようなことも実はそんなにないしね。




**********************




その市電を降りて、アンティークの
木の扉がパタンと閉まって、
市電がゴーンと音をたてて行ってしまうと、
とてもうれしい気持ちになった。
会えたからね。


いまも、今日も、リスボンで、
おじいちゃんは、市電に揺られている、と思う。
あの穏やかな街で。



そして、会うことのないわたしの大事なひと達は、
それぞれどこかの「街」で、
のんびり暮らしていて、
旅の最中に、ふいにひょっこり見かけたりするんだと思う。


そう思えて、うれしい。








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# by ayu_transit | 2009-04-10 06:31

Paris,France 8:00am

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パリに着いてすぐにゆきさんに会った。

その時、いろんなことを話したんだけど、

「男が、朝、クロワッサンを買いに行く、みたいな
やさしさは、ほんとのやさしさじゃないっ
それでぜんぶチャラになると思うなっ」

みたいなこともなぜか話してて、

「そうだそうだ」と妻と3人で気炎を上げた。



翌日、早起きして、
クロワッサンを買いに行った。(!)



矛盾のかたまり、それが、人間☆





人間がどうこうに関わらず、
パリの朝の光はきれいだった。







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# by ayu_transit | 2009-03-21 10:51

Portugal

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ポルトガルの魅力って自分でもわかりづらかった。
最終的には、雑誌で蒼井優さんがナザレの路地に立ってる
一枚の写真を見て、ここ行こ、って決めたくらいで(笑)

でも、いま、わかった。

ポルトガルは、
「ちょっと遠いところの
ブロカント(骨董市)のアンティーク」みたい。


ウィーンやチェコみたいな高貴なアンティークとはまた違う、
でも、歴史が積み重なり、独特の風合いがある、
新しいものでは決して醸し出せない飽きない味わいがある。
人の、生活の、時間の痕跡がある。
なんとも魅力的な掘り出し物。
でも一見、ちょっとくすんでる。
だから見いだした時のうれしさもひとしお。


ポルトガル語をしゃべってる人口は、
世界でいちばん多いなんて聞いたことがある。
大航海時代の栄華の余韻と余裕。
塩気がきいて、身体にやさしい魚のスープ。
雑草の背が高いのにはびっくりした。
雨が多い証拠。シチリアとかアンダルシアとは
ちがう緑の多いやさしい気候とやさしい風景。
だからひともやさしくなるのか。
道を渡るとき、クルマが止まってくれる間合いが
パリよりも確実にやさしい。

ポルトで家々にほどこされたアズレージョと呼ばれる
タイルの装飾に、夕方のきれいな光が反射し、
味わい深い彩りの洗濯物が、海からの風に、
きわめてエモーショナルにふわりとふくらんだとき、
これは、やはり、来てみないとわからないな、
と思った。

光と風と気候と建物とひとが、
ほりだしもののアンティークだと思った。







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# by ayu_transit | 2009-03-19 18:53

La Fee Electricite,Raoul Dufy, Musée d'art moderne de la Ville de Paris,Paris,France

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ポルトガルに5泊してパリに2泊した。

パリでは、

ゆきさんにお会いして、初対面なのにゲラゲラ笑った。
(ゆきさん、直筆の手紙、ほんとにありがとね。)

coCoさんちにおじゃましてまたまたレバノン料理を
ごちそうになった。
(coCoさん、前の日から下仕込み。。。泣)

パリコレに正式招待されたagriの増田さんと
合流できた。
(増田さん、大成功、おめでと!!)

agriのフランス語版パンフレットの訳をお願いした
maVieさんに台湾料理に連れて行ってもらい、
ユトリロ展に行って、そしてそして、
パリ郊外のそれはそれは素敵なご自宅で、
増田さんと手料理をごちそうになった。
(maVieさん。。。。何と言っていいか。。)



ユトリロ展は親子展で、質量ともに、
こんなもの見たことないほど圧巻だった。

ゲンズブールの回顧展にも行けた。

近代美術館で、フジタ、モデリアニ、ボナール、
ピカソ、ユトリロを見て、そして、
デュフィの「電気の精」を見た。
長さ60メートル、高さ10メートルの巨大フレスコ壁画。




それを見てしまったら、昨日までの自分ではいられなくなる。




それ、というのは、巨大で美しい壁画以上に、
身近に脈打つ、ゆきさんの澄んだたたずまいと、
coCoさんの継続した強さとたおやかさと、
増田さんのあっけらかんとした安定感と、
maVieさんの生活を豊かに暮らす意志だった。


わたしは、これから、このひとたちに、
恥ずかしくないように、生きられるだろうか。
またきちんとにっこり会えるだろうか。



パリは生きるハードルを上げるなあ。
なんだか清々しいくらいに。









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# by ayu_transit | 2009-03-14 01:56

lisbon,portugal

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リスボン。

修道院を改装したホテルの中庭。

3月初旬のポルトガルのさくら。

その向こう、ぶっとい棕櫚の樹が、
緯度の低さを物語る。

最寄りの都市は、もう
モロッコのマラケシュとか。。



このYORK HOUSEというホテルは、
ほんとにおすすめ。


リスボンにいる間は、毎朝、
このさくらとぶっとい棕櫚の樹を眺めながら、
敬虔な求道者みたいに、
静かに朝ご飯を食べていた。


見たことのない新しい景色を
純粋に欲望する求道者みたいに。






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# by ayu_transit | 2009-03-13 15:37

nazare,portugal 17:30pm





ナザレ。

町の名前は、修道士がエルサレムのナザレから
マリア像をはるばるもって来たことに由来する。


陸がつきる西のはずれの海辺の街。
白い白い路地。


たちまち空が暗くなり、冷たい風と雨。


さっきまで、店先に出ておしゃべりしてた地元のひとも、
ナザレの民族衣装のおばあちゃん達も、
バスでのりつけた観光客も、みんなどこかに
ひっこんでしまった。


折りたたみ傘は一本。
雨だし、風だし、寒いし、
雨にぬれた石畳はすべりそうなので、
妻と、おたがいにしがみつくように、
そろりそろりとがらんとした白い路地を進む。


大陸の西のはずれで、言葉もろくにわからず、
雨と風にこごえて、なんだか、
世界から見捨てられてしまった
小さな兄弟みたいな
しんみりした気分になる。


やがて雨があがり、どこからか、
ひとの音がしはじめ、生活の音がしはじめる。


夕方の雨のあと、白い路地の向こうから
光が射しはじめ、雨に洗われた路面が輝く。

それだけで、とても美しい。










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BEAUTILFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-03-12 21:35

obidos,portugal

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ポルトガル、オビドス。
谷間の真珠、と呼ばれる村。


お城をリノベーションした、ポサーダというホテル。
全部で部屋は、9室。



こどもの好奇心を、おとなの経験と経済力で、
あますことなくかなえる。

いつ死んでもいいようにね☆


楽しむなら、容赦なく。


くたくたになるほど楽しんだ記憶だけが、
最悪の状況のとき、地獄の底から身体を
あたためたりする。




といっても、気合とか、執念って感じじゃない。


そうせずにはいられない。
そうしないと気がすまないだけ。






食前酒は、オビドスで有名なお酒、
ジンジャを頼んだ。


後で、妻が、

ラパンアジルで飲んだ、
(フランボアーズの)お酒に似てる、

ってぽつりと言う。











BEAUTILFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-03-11 08:13

port,portugal,7:30am

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朝もやにあらわれるポルトガルのポルトという町。


水にとかしたような夜明け。


自分が、もし、駆け出しの若い魔女だったら、
修行の町はこの町にするな。













BEAUTILFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-03-10 07:14

The rose is burning.




フランスのアルザス、コルマール。

お世話になったジャン・クロードが、去り際に教えてくれる。



「6時をすぎたら、大聖堂に行ってみるといいよ、

ちょうど、夕日があたって、バラ色に輝くからね」



アルザスの土壌は赤い。
パリのヴォージュ広場もアルザスの土壌。



その赤が、6時すぎに夕日に燃える。
バラ色に燃える。







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ジャン・クロード、ありがとね。






BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-02-08 01:04

ribbon in the sky.

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パリは、

大人になって、
お金をためて、
わずかな休暇をとって、
でかけると、


リボンをかけてくれる。


毎日のいけてない日々に、
すれちがう日々に、
へとへとの日々に、
手探りの日々に、
懸命な日々に、

生きてきたわずかな人生に、


リボンをかけてくれる。








BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-01-31 20:38

few lights till night.

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なめらかな、温度。





BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2009-01-06 22:38

Capri,italia 11:00am

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カプリの中心街は、
ふうつのくるまが入れないほど、道が狭い。

だから、宿泊するホテルとは別に、
教会の近くの小さなホテルを、
新婦のメイクアップ用にとった。

只今、新婦、イタリア人の
陽気なメイクさんによってメイク中。

新郎は、こんな時、
ホテルのきれいなタイルを
写真に撮るくらいしか、
することがない。



BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-12-29 09:43

Noel,paris

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パリ市庁舎前のメリーゴーランド。


たくさんのひかりが、ほっぺたをつつむ。


さ、ノエルのメリーゴーランドが、


もうすぐ、うごくよ。




BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-12-21 11:30

Promenade des Anglais,nice,côte d'Azur,france 8:00am

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海の匂いがほのかに香る
朝のすこし冷たい空気。

こんな贅沢なものが
この世にあっていいんだろうか。。


ニース、「イギリス人の遊歩道」にて。




BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-12-11 08:32

Toledo,espana 14:00pm

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灼熱の大地に姿をあらわすトレド。
エルグレコの街。

スペイン内戦時、
軍事独裁政権と戦う、人民解放戦線の求めにより、
全世界から義勇軍がスペインに集まった。

この時、ロバート・キャパや、ヘミングウェイも
スペインにやって来た。

戦いは、厳しく、
写真右手のアルカサルという宮殿は、
軍事独裁政権の拠点となり、多くの
人民解放戦線の兵士たちが虐殺された。

写真左手の大聖堂は、この時の激しい戦闘で、
その見事なステンドグラスをすべて失った。

そして、時が流れ、内戦は終わり、
市民は、大聖堂のステンドグラスを完璧に復元した。

しかし、ステンドグラスのある部分に、何の装飾もしない、
白いガラスを残した。


つまり、
すべてを完璧に元に戻してしまったら、
あの激しく厳しい自由のための戦いが
なかったかのようになってしまうから。


だから、市民は、見事なステンドグラスに
白いガラスを残した。


だから、このステンドグラスは、
震えるほど、美しい。

いびつだから、不完全だから、
歴史と、痛みが宿っているから、美しい。


まずは、そこに人が生きていないと、
ただ美しいものなんてなんの意味もない。
ただ完璧なものなんて、なんの意味もない。


過去をなかったものにして、都市をつくってないか。
過去をないものにして、なんの誇りも見いださないままで、生きてないか。


トレド大聖堂の「空白のステンドグラス」が、
引き裂くように問いかけてくる。



BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-12-01 01:19

sea(of my home town)

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毎秒ごとに、時間が生まれるのなら、

毎秒ごとに、海は生まれる。

毎秒ごとに、光は生まれる。

生まれたての海。

生まれたての光。


どんな目にあっているときでも、
その海は輝き、うねり、生まれて続けている。

あきらめきれない生命の鼓動を
未来へ誘うように。



BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-11-23 23:27

The Three,Too Cool,Penguin Brothers

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なにもない暗がりから、色とおはなしが生まれる。

どこかのだれかの別の暗がりに、はなしかけるように。

なにもない暗がりから、美しい色とおはなしが生まれる。



*講談社さんより、絵本を発売いたしました。
「すましたペンギンさんきょうだい」という本です。
やっぱり、どんなときも、すましてないとね。




BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-11-20 05:21

Oriviet,italia 17:00pm

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オルビエート。

寒いからっ風が吹く夕暮れの路地。
この時間帯って特別。
生活や日常が、きゅっと身をちぢめて、暖をとろうとする時刻。
逆に、暮らしのあたたかみが感じられる時刻。

こじんまりとした街のそんな表情を見てしまったら、
もう、街と他人ではいられなくなる。

たとえ、遠く離れ、何年も時間がたっても、
寒いからっ風が吹く夕暮れには、
この街のことが、
たまらなくなつかしく感じてしまうだろう。




BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-11-09 13:43

sevilla,espana 10:30am

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強い光は、樹々が受け止め、
木漏れ日になって模様をつくる。

風が吹くと模様が揺れる。

強い光の模様が揺れる。




BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-11-05 07:24

Mont Saint-Michel 11:30am

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その冷たい海にかこまれた
建物の中にあるのは、

石の壁と、
石の床と、
木の椅子と、
光と祈り。




BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-11-03 22:53

normandie,france 11:50am

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フランス北部、ノルマンディ地方、
小さな港町の小さなおみやげ屋さん。

静かな店内で、静かな時計が時を刻む。

この時計や計器は、船でつかっていたものかな。

なんだか、とても、海を感じる。

冬の荒れた海。
波頭をくずす厳しい風。
潮の匂い。

風が吹きすさび、窓をがたがたいわせるような冬の午後、
じっとそこにいる彼らのことを考える。

夕方、お店を閉めて電気を消す時、
朝方お店を開けて、朝日が射し込む時の、
彼らのことを考える。

小さな港町の静かな日常のことを考える。



BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-11-03 08:13

Jardin du luxembourg,paris,france 16:30pm

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イタリアのひとが書いたガイドブックに、
「パリで最高にロマンティックな公園」と書かれている
リュクサンブール公園をゆっくり歩く。

王妃マリー・ド・メディシスは、故郷のイタリアへの望郷の思いから、
フィレンチェのピッティ宮殿を再現する宮殿と、庭をつくらせた。

広大な公園では、空も広い。
なにかから切り離されている別世界。

ル・ノートルが図面をひいた池の側で、
ソルボンヌの学生らしき女の子が、
椅子に座り、膝を立ててレポートを書いている。

「メディシスの泉」の前には、神様の作品のような小さな女の子。

生い茂る緑と、彫刻と、水面の、それぞれがそれぞれをひきたて、
何かの偶然のように美しい。

天国にだって、こんな美しい公園はないだろう。



BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-10-26 22:30

Praiano,ilatlia 7:30am

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地中海につきだした小さな半島に、
ちいさな村があって、
真ん中あたりに小さな教会ある。

教会の鐘が海に響く。

きっと、海に響く教会の鐘の、
その数にあわせて、村のひとは、
朝早く店の鍵を開けたり、石畳の路地をバイクで走ったり、
バールでおしゃべりしたり、仕事を終えたりしているはず。。

きっと、海に響く教会の音を聞きながら、
パンに生ハムをはさんだり、ワインをあけたり、
手紙を書いたり、子守りをしたりしているはず。。

この村で生まれたり、この村で年をとったりしているはず。

そして、この村を出て行ったひとは、
世界のどこかで、この村のことを思い出しているはず。




BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-10-26 00:29

Haut-koenigbourg,alsace,france 10:30am

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もはやドイツにほど近い、オーケニックスブルグ城。
アルザスのぶどう畑を一面に見下ろす高い山の頂上にそびえる。

いくつかの物語は、終わったのではなく、
静かに眠っているだけだと、感じる。

ちょっと肩に手をふれれば、それは、びっくと目を覚ましそうな気がする。

物語の気配はそこにある。

物語は、そこに、いる。





BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-10-22 02:12

L'lle St.Louis,paris,france 17:30pm

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「まだだよ、まだだよ」
「え?もういいじゃん、夜だよ」
「まだだよ、まだみんな歩いてるじゃん」
「あ〜はやく動きたいよ」
「おれ、あしたリュクサンブールだから、
ちょっとからだならしときたいんだよね〜」
「だーめだよっ 動いたら、勝手なことするなよ」
「もうあきちゃったよ、つるさがってんの」
「ごめん、おれ、さっきベルティヨンのアイス食べて来ちゃった」
「なにーっ 信じられん 人形失格だな」
「あ〜あ早くみんなねないかな〜」





BEAUTIFUL WORLD
# by ayu_transit | 2008-10-21 02:35