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Le Dôme,Montparnasse,paris 23:00pm

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モンパルナスのラ・ドームで
パリの友達とわいわい話をしていて、
ふっと窓の外を見る。

雨は少し弱まってきたみたい。
舗道はきれいに光っている。
向かいにあるラ・ロトンドを
あたりまえのようにぼんやり眺める。

夜のあたたかい雨が降っていて、
カフェはもちろん雰囲気が良くて、
遅くまで友達と楽しく話をしていて、
舗道はきれいに光っていて。

ふっと会話がやんで、
窓の向こうを見るとラ・ロトンドがあって。

モディリアーニは、こんな雨の夜も
ここや、ロトンドや、セレクトで、
デッサンを売って歩いてたのかな。

恋人のジャンヌとはどこで待ち合わせたんだろう。
それともこの近くのアパートで待ってたのかな。

アパートに帰るとモディリアーニは、
疲れて、すぐに眠ってしまうのかもしれない。
画学生のジャンヌは、眠りこんでしまった彼を、
静かにスケッチしたりしたのかもしれない。

こんな風に、あたたかい雨が、
舗道をきれいに輝かせる夜に。







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by ayu_transit | 2008-03-27 02:04 | Comments(0)

Hotel Santa Isabela,havana,cuba 11:30am

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NHKでゲバラのTVをやっていた。
ゲバラは、キューバ革命を成功させた後、
社会主義政権の立ち上げに尽力し、
それからしばらくして、再び、ボリビアの軍事政権と戦うために、
ゲリラ兵士として、現地のジャングルに潜入。
そこで自分の小部隊と一緒に生涯を終えた。

ゲバラは、若い頃医師を目指していた。
番組の中で、ゲバラの日記(か、手紙)が紹介されていた。
それは、彼の両親に向けられていた。

『お父さん、お母さん、僕はいい医者にはなれませんでした。
けれども、少しはいいゲリラ兵士になれたと思います。』


NHKのナレーターは、番組の終わりくらいで、
静かに言い放った。


「問題なのは、なにを持っているかではない。
なにを目指しているか、なのだ。」




アメリカが国交を断絶しているので、
キューバへは、カナダを経由し、
メキシコに一泊して、合計40時間くらいかかった。

メキシコから飛び立った小さな飛行機が、
キューバの上空で、ゆっくりと高度を落とし
緑豊かな大地が近づいてきた時のことを
一生忘れないと思う。

それは、フィデルとチェと仲間たちが、
アメリカの間接支配によるギャンブルとドラックと貧困を一掃した大地だった。


あたたかな日射しと子供たちが走り抜ける目抜き通りのつきあたり、
ホテル・サンタ・イザベラでチェックインをすませる。

こじんまりとしたコロニアル風の品のいいホテル。
エレベーターは鳥かご式で、従業員はみんな愛想がいい。

見上げると、ラテンアメリカの植物が、
あるいは、不屈のゲバラの魂が、
ようこそ、と、きわめておおらかに出迎えてくれる。


きっとそうだ。おおらかでなければ、
革命なんて起こせない。
どこかばかみたいにおおらかで、未来を信じる純粋な気持ちが、
ほんとうに自由と平等を実現してしまった。

キューバで、この植物に会えてよかったな、と思う。












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by ayu_transit | 2008-03-15 22:59 | Comments(2)

Musee Montparnasse,paris,france 11:30am

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何かの残像みたいな場所。
モンパルナス美術館。

ピカソ、ジャコメッティ、サティ、コクトー、シャガール、
藤田嗣治、モディリアーニ。。
彼らがわいわいとたむろしてた場所。

ふいに電球に灯りがついて
ふいに誰かが自転車に乗って出かけそう。

現実というのは、触れられる残像なのかもしれない。










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by ayu_transit | 2008-03-09 13:56 | Comments(4)

kyoto

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京都。
カンカンと大工さんの音がする。
サラサラと道の両側の水路の音がする。
さわさわと山の緑の揺れる音がする。

家並みが道にそれぞれの影を落とす。

本を閉じて、おしゃべりをやめて、こころに空白をつくる。

京都のふつうの午後、
真っ赤な傘をもった女の子が
静かに帰る。










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by ayu_transit | 2008-03-05 08:34 | Comments(2)

Centre National d'Art et de Culture Georges Pompidou,paris,france

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ポンピドーセンター。
西向きに大きく開いた窓のところの椅子に座って、ちょっと休憩。

同じ高さのパリの家並み。
あの塔。
そして、きっといつかどこかで見た夕空と
つながっているフランスの夕空。

明日の午後帰るから、
パリで最後にみる夕空。

すぐうしろに大好きなマチスの展示室があって、
数人の閲覧者よりも多い作品に囲まれて幸せだった。
切り絵の画集「JAZZ」のオリジナル(かな)も見れた。

これからバスでモンベートル・ミチュアリテのアパートまで帰って、
そこから歩いて、ムフタールのcoCoさんちで
夕飯をご馳走になる予定。

たぶんcoCoさんちのキッチンでは、おいしそうなごちそうが
コトコトと音をたてている最中かな。

夕空と、パリの街並と、あの塔と、マチスと、夕飯の約束と。

大好きなものがたくさんそろいすぎてて、
なんだか、たまらない気分になる。
だって、あと数十時間後には、すべて失うんだから。

なにかが、指の間にとどまりそうだけど、
するりとこぼれおちてなくなってしまう。

そして、手のひら上には、
どうにもならない哀しさと愛しさだけが残こる。

目の前には、きれいな夕空が広がる。










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by ayu_transit | 2008-03-01 11:01 | Comments(0)